
小児の訪問トレーニング
ご自宅で「できた!」を育てる
PT・OT・STがチームで、お子さまの発達と生活をサポートします。
ラテの小児トレーニングについて
お子さまの発達とご家族の笑顔を育むために、訪問看護ステーション ラテの小児トレーニングチームは、理学療法士(PT)・作業療法士(OT)・言語聴覚士(ST)が連携し、ご家庭や園・学校など“日常の場”で生きるトレーニングを行います。発達の遅れや不器用さ、食事やことばの難しさなど、どんな小さな不安もお気軽にご相談ください。医師の指示書に基づく安全な体制のもと、お子さま一人ひとりの「今」と「これから」に合わせた支援を行い、遊びや生活の中で“できた!”を一緒に積み重ねていきます。
対象となるお子さま
主な対象・症状の例
-
運動発達の遅れ
寝返り・お座り・はいはい・立位・歩行などの発達がゆっくり
転びやすい、姿勢が崩れやすい、体がかたい/ふにゃふにゃしている など -
脳・神経・筋疾患
脳性まひ、低酸素脳症、水頭症、二分脊椎症、筋ジストロフィー、脊髄性筋萎縮症(SMA)など
筋緊張の異常(高緊張/低緊張)や体の左右差がある場合も対象です。 -
先天性・遺伝性疾患
ダウン症候群、プラダー・ウィリー症候群、ウィリアムズ症候群、エンジェルマン症候群など
発達の特性に合わせた姿勢づくり・運動・生活支援を行います。 -
感覚・行動・発達特性
自閉スペクトラム症(ASD)、注意欠如多動症(ADHD)、発達性協調運動障害(DCD)など
音や光・触感に敏感/鈍感、不器用さ、落ち着きにくさなどの課題に感覚統合の視点から支援します。 -
摂食・嚥下の困難
食事中にむせる、飲み込みに時間がかかる、口を閉じられない、特定の食感を嫌がるなど
STとPTが連携し、姿勢・一口量・食形態を調整します。 -
ことば・コミュニケーションの遅れ
ことばが出にくい、発音が不明瞭、会話が続かない、指差しや意思表示が難しいなど
言語発達遅滞、構音障害、吃音、発達性言語障害などに対して個別に支援を行います。 -
医療的ケア児
吸引・胃ろう・酸素・人工呼吸器・在宅輸液など医療的管理が必要なお子さま
看護師と連携し、安全に姿勢保持・運動・生活支援を実施します。
サービス内容(職種別)
理学療法士(PT)
-
姿勢・バランス・歩行の発達を支援
-
関節・筋緊張・バランスの評価
-
補装具や靴の選定、転倒予防
例:「立てるようになりたい」「歩くときに転ばなくなりたい」などを一緒に目指します。
作業療法士(OT)
-
食事・トイレなどの日常生活動作の練習
-
感覚統合に基づいた遊び支援
-
家具・姿勢・座位保持具の環境調整
家庭や園生活で“自分でできる”を増やすために、遊びながら練習します。
言語聴覚士(ST)
-
ことば・発声・発音のトレーニング
-
嚥下機能の評価と食事姿勢・食形態の提案
-
AAC(視覚支援・スイッチ・絵カード等)の導入支援
「飲み込みにくい」「伝わらない」を、“伝えられる・食べられる”に変えていきます。
3つの大切にしていること
①生活に直結するゴール設定
トレーニングの目的は「できる動き」を増やすことだけではなく、生活が少しずつ楽になること。
「椅子に座ってごはんを食べる」「靴を自分で履く」「朝の準備を一人で進める」など、
お子さまの“日常の中で起こる小さな成功体験”をゴールに据えて支援しています。
目標は常にご家庭と一緒に確認しながら、成長や変化に合わせて柔軟に見直します。
②チームアプローチ
理学療法士(PT)、作業療法士(OT)、言語聴覚士(ST)、看護師が情報を共有しながら連携しています。
それぞれの専門分野から見た視点を大切にし、必要に応じて評価内容や方針を共有。
スタッフ間のミーティングや記録共有を通じて、支援の方向性を揃え、
「運動」「食事」「ことば」「健康状態」がつながる一貫したサポートを行います。
一人のスタッフが単独で支援するのではなく、チームで見守り、引き継ぎや相談ができる安心の体制です。
③ご家族とともに
ラテのトレーニングは、ご家族が主役です。
訪問時間だけでなく、日常の中でご家族が実践できる工夫や声かけを一緒に考え、
「おうちでも続けられるトレーニング」を目指しています。
ホームプログラムや動画などを活用し、
「どんな遊びをすればいいのか」「姿勢をどう支えればいいのか」などを丁寧にお伝えします。
トレーニングを通して、お子さまの変化をご家族と一緒に喜び、安心して見守れる環境づくりを大切にしています。
ご利用までの流れ
①ご相談
お電話・お問い合わせフォームにて受付。
初回相談は無料です。
② 主治医へ依頼
訪問看護指示書の発行を依頼します。
③ 事前面談・
評価
お子さまの状態や生活動作を評価し、目標を設定。必要に応じて園・学校・相談支援機関と情報共有します。
④トレーニング
開始
訪問予約をお取りいただき開始となります。
ホームプログラムを共有し、ご家庭でも取り組みを続けられるよう支援します。
⑤ 振り返り・
報告
3か月ごとに成果を見直し、主治医や関係機関へ報告。必要に応じて方針を再設定します。
ケース紹介
ケース①|1歳・運動発達の遅れ
寝返りが苦手でしたが、抱っこ姿勢と遊び方を調整し、3週間で自力でお座りが可能に。
→ ご家族も「抱き方を変えただけで、世界が変わった」と笑顔に。
ケース②|4歳・摂食嚥下
むせが多く、食事が怖かったお子さま。椅子とテーブルの高さを調整し、スプーン操作を練習。
→ 1か月でむせがなくなり、食事が楽しい時間に。
ケース③|6歳・ことばの遅れ
発語が少なかったが、興味のあるキャラクターを使ったカード遊びで表出が増加。
→ 「あ!」から「ママ」に。家庭の笑顔が増えた。
ご利用料金
医療保険制度に基づいてご利用いただけます。
「健康保険証」をお持ちの方で、下記のような公的医療費助成制度の受給者証をお持ちの場合、
原則としてほとんど自己負担はありません。
対象となる保険・受給者証の一例
-
子ども医療費受給者証
-
小児慢性特定疾病医療受給者証
-
障がい者医療費受給者証 など
ただし、自治体・所得区分・利用回数などにより、一部自己負担が発生する場合があります。
詳しい料金・制度の適用については、初回面談時に個別にご案内いたします。
ご不明な点はお気軽にお問い合わせください。
よくあるご質問(FAQ)
Q. 嚥下の訓練は本当に家でできますか?
A. 姿勢・食形態・一口量を確認し、STが丁寧に指導します。必要時は主治医と連携し検査をご案内します。
Q. 医療的ケア児でも大丈夫ですか?
A. 看護師と療法士が連携し、安全に支援します。吸引や酸素管理など、医師指示に基づき実施します。
Q. 通っている園や学校とも共有できますか?
A. 保護者さまの同意のもと、園・学校・療育センターと情報共有します。支援方針の統一を大切にしています。

